「さるのこしかけって、なんで縁起物って言われてるんだろう?」
そんな疑問を持ったあなたへ。
見た目は地味だけど、実は昔から大切にされてきた理由があるんです。
この記事では、さるのこしかけが縁起物とされる7つのワケを、やさしくわかりやすく紹介します。
ちょっとした豆知識としても、誰かに話したくなるはずですよ。
さっそく見ていきましょう!
目次
さるのこしかけとは?基本を知ろう

「さるのこしかけって聞いたことあるけど、実際どんなもの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
一見すると木にくっついた不思議なキノコ。でもその中には、日本ならではの自然観や縁起の良さが詰まっているんです。
この章では、さるのこしかけの基本的な特徴や生息場所、そしてちょっとユニークな名前の由来まで、丁寧に解説していきます。
まずは、その魅力的な“正体”から一緒に見ていきましょう。
さるのこしかけの特徴と生息場所
さるのこしかけは、樹木に横から生える半円形のキノコで、漢字では「猿の腰掛け」と書きます。
名前の通り、まるで猿がちょこんと座れそうな見た目をしているのが特徴です。
このキノコは硬くて木質化しており、一般的な食用キノコのように柔らかくはありません。
乾燥させるとさらに硬くなり、まるで木片のようになるため、飾り物や加工素材としても使われてきました。
生息場所は主に以下のような場所です:
- ブナやナラなどの広葉樹の幹や倒木
- 樹木の傷ついた部分や枯れ木に発生しやすい
- 日本全国の山林に自生し、特に湿度の高い森でよく見られます
最近では、山歩きや自然観察をしている人の間で、「見つけるとちょっとうれしい存在」としても親しまれています。
見た目の面白さだけでなく、森の生命サイクルに関わる重要な存在でもあるのです。
名前の由来と歴史的背景
「どうして“さるのこしかけ”なんて不思議な名前がついたの?」
この名前の由来は、江戸時代ごろにさかのぼると考えられています。
山で見かけたこのキノコが、ちょうどよい高さと形で猿が腰をかける椅子のように見えたことから、自然とこの呼び名が定着したといわれています。
ちなみに、このユニークなネーミングセンスは、日本人の自然に対する親しみやすさや遊び心の表れとも言えるでしょう。
また、さるのこしかけは単なる“面白い形のキノコ”ではなく、昔から漢方薬や健康食材として活用されてきた歴史があります。
中国や日本の古文書にも、その薬効や利用法が記されており、特に不老長寿や厄除けの象徴として珍重されてきました。
現代でも、さるのこしかけは縁起物として飾られたり、健康のために摂取されたりしています。
長い年月をかけて人々の暮らしに寄り添ってきたその姿に、なんだか安心感さえ覚えますね。
さるのこしかけが縁起物とされる理由
「さるのこしかけってただのキノコじゃないの?」
実はその形や成長の仕方には、縁起の良い意味がたくさん込められています。
特に日本では、自然界にある形や模様、植物の生き方などに意味を見出す文化がありますよね。
さるのこしかけも例外ではなく、見た目や性質が昔から縁起の象徴として大切にされてきたのです。
この章では、縁起物としての意味や、具体的にどんなご利益があるとされているのかをご紹介します。
末広がりの形がもたらす幸運
さるのこしかけは、成長するにつれて扇のように末広がりの形になるものが多く見られます。
この「末広がり」は日本ではとても縁起が良いとされ、発展・繁栄・幸運の象徴として大切にされているんです。
たとえば:
- 結婚式や祝いの席で贈られる扇子も「末広がり」
- 商売繁盛や家運上昇を願うときに選ばれるモチーフでもあります
さるのこしかけを玄関や床の間に飾る人も多く、そこに込められているのは、「これから広がっていくように、家族の幸せや仕事が発展しますように」という前向きな想いです。
自然が作り出した形に、そんな願いを重ねられるのって素敵ですよね。
長寿を象徴する存在としての役割
もうひとつ忘れてはいけないのが、さるのこしかけが**「長寿の象徴」**として扱われてきたことです。
このキノコは、普通のキノコと違って、
- とても成長が遅い
- 1年や数年かけて大きくなる
- 硬く丈夫で、雨風にさらされても崩れにくい
という特徴があります。
つまり、「時間をかけてゆっくり育ち、長く生きる」その姿が、まさに健康と長寿の理想像なんですね。
実際、古くから漢方の世界では「命を延ばすキノコ」として知られ、霊芝(れいし)やマンネンタケと並ぶ貴重な存在とされてきました。
だから、さるのこしかけを身近に置くことで、
- 健康運の向上
- 家族みんなが元気に過ごせるように
- 病気から身を守るお守り代わりに
という意味合いも込められるのです。
健康への効果と伝統的な使われ方
「縁起がいいだけじゃなく、体にもいいの?」
そう思われた方へ、答えは「はい」です。
実はさるのこしかけは、古くから健康維持や病気予防のために使われてきたキノコなんです。
中国や日本の伝統医学では、漢方薬の材料としても重宝されてきた歴史があります。
この章では、さるのこしかけの健康面でのパワーと、昔からどのように使われていたのかを、やさしく解説していきますね。
漢方薬としての効能と利用法
さるのこしかけは、「幻のキノコ」と呼ばれるほど希少で、貴重な薬用キノコとして知られています。
特に「霊芝(れいし)」や「マンネンタケ」などと並び、伝統医学で重宝されてきました。
主な効能としては、
- 免疫力の向上
- 血圧の安定
- 抗炎症作用
- 慢性的な疲労の改善
などが挙げられています。
昔の人たちは、このキノコを以下のようにして利用していました:
- 乾燥させて煎じる:薄くスライスして天日干しし、お茶のように煎じて飲む
- 粉末にして服用する:すりつぶして粉状にし、少量をお湯やハチミツと一緒に摂取する
味はやや苦味がありますが、体にやさしい自然のサプリメントとして親しまれてきました。
最近では、健康食品として加工された商品も販売されており、現代のライフスタイルにも取り入れやすくなっています。
免疫力向上や抗がん作用の可能性
さるのこしかけに含まれる成分の中でも特に注目されているのが、「β-グルカン」という多糖類です。
これは、免疫細胞の働きを活性化させ、体全体の防御力を高めてくれる成分として知られています。
さらに、近年の研究では、
- がん細胞の増殖を抑制する可能性
- 体内の炎症を抑える作用
- 活性酸素を除去する抗酸化効果
など、さまざまな健康効果が期待されていることが報告されています。
ただし、これらはあくまで補助的な効果と考えられており、医療行為の代わりにはなりません。
ですが、日常的な健康維持や、体調管理のサポートとして取り入れるには、十分に価値がある存在と言えるでしょう。
縁起物としての飾り方と注意点
さるのこしかけを「飾ってみたい!」と思ったとき、「どこに置けばいいの?」「お手入れって必要?」と気になりますよね。
せっかくの縁起物だからこそ、意味のある飾り方をしたいという方に向けて、この章では、おすすめの飾る場所とNGな置き方、そして長く楽しむためのお手入れ方法を紹介していきます。
ポイントを押さえて、より運気が巡るような飾り方をしてみましょう。
家での飾り方と場所の選び方
まず大切なのは、「どこに飾るか」です。
さるのこしかけは、開運や長寿のシンボルとされるため、次のような場所がおすすめです。
- 玄関:運気の入り口。玄関の内側に飾ると、良い気を呼び込むとされています
- リビングの東側:東は「健康」や「成長」の運気を司る方角。家族運UPに
- 床の間や神棚近く:神聖な空間に置くと、よりご利益が感じられるという声も
逆に避けた方がいいのは、
- トイレやキッチンなどの水回り
- ほこりがたまりやすい場所や湿気の多い場所
- 地面に直置き
など、「不浄」とされる空間やエネルギーが乱れやすい場所です。
飾る際は、**「見えるところ」「清潔な場所」「意味を持たせる方角」**を意識すると、運気アップのサポートになりますよ。
長持ちさせるための手入れ方法
自然素材であるさるのこしかけは、丁寧に扱うことで長く美しい状態を保つことができます。
基本的なお手入れのコツは以下の通りです。
- 定期的に乾拭き:やわらかい布で表面のほこりを優しく拭き取る
- 直射日光を避ける:強い日差しに当てると、色あせや乾燥によるひび割れの原因に
- 湿気に注意:湿度が高い場所に置くとカビの原因になるため、通気性の良い場所に飾る
また、長く飾っていて色味や形に変化が出てきた場合は、それもまた自然の風合いとして楽しむのもおすすめです。
無理にピカピカにするよりも、**「年月を重ねた味わい」**として受け入れることが、風水的にも自然との調和を大切にする姿勢になります。
【まとめ】さるのこしかけを暮らしに取り入れよう
さるのこしかけは、ただの変わったキノコではありません。
縁起物としての形、健康に役立つ力、自然とのつながりを持つ、奥深い存在です。
- 見た目の「末広がり」で発展や繁栄を象徴
- 長い年月をかけて育つ姿は長寿と健康の象徴
- 昔から漢方薬として使われ、免疫力アップや体調維持にも注目されています
- 家の中での飾り方にも意味があり、運気を整えるインテリアとしても活用できます
自然が生んだこの“森の宝物”を、あなたの暮らしに少し取り入れてみてはいかがでしょうか。
「ちょっと不思議、でもなんだか心が落ち着く」そんなさるのこしかけが、日々の暮らしの中で静かに幸運を呼び込んでくれる存在になるかもしれません。