「十二支って、どうしてあの順番なんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
干支(えと)としておなじみの「十二支」は、私たちの生活に深く関わっていて、年賀状やお正月にもよく登場します。
でも、そのはじまりにはちょっと不思議で面白い“お話”があるんです。
この記事では、十二支の順番が決まった理由や、登場する動物たちのエピソード、さらに猫が干支に入れなかった理由まで、やさしくわかりやすく解説していきます。
小さなお子さんと一緒に読んでも楽しめる内容なので、ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
十二支のはじまりとは?

昔から親しまれている「十二支」ですが、どうしてネズミが一番で、イノシシが最後なのでしょう?
そこには、ちょっと不思議でおもしろい昔話があるんです。
この章では、なぜ十二支が今の順番になったのか、そして神様が出したおふれと動物たちのやりとりについて、やさしくご紹介します。
お子さんにも伝えたくなるようなストーリーを、ぜひ一緒に読み進めてくださいね。
十二支の順番が決まった理由
十二支の順番には、昔話として語り継がれている“お話”があります。
ある日、神様が動物たちにこんなおふれを出したんです。
「元旦の朝、神様のもとに一番早く来た12匹の動物を、1年ごとの守り役(干支)に選ぶ」
つまり、このおふれは「早起きして来た者順に、1年ずつの当番にするよ」というお知らせだったのです。
動物たちはそれぞれ、「自分こそ一番になろう!」と張り切って、当日の朝を迎えることになります。
神様が動物たちに出したおふれ
神様からのおふれはとてもシンプルで、**「元旦の朝、神殿に来た順に選ぶ」**というもの。
ただし、神様のもとに行くには、大きな川を渡る必要がありました。
動物たちはこの情報をもとに、どうやって早く到着するかをそれぞれ考えはじめます。
- 力のある動物は「自分の足で行けば間に合う」
- 体の小さい動物は「どうやって川を渡ろう?」
こんな風に、それぞれが作戦を立てていたのです。
動物たちの競争とその結果
神様から「元日の朝に来た順に十二支を決めるよ」と聞いた動物たちは、張り切ってスタート地点へ向かいます。
ここから、いよいよ動物たちの“はじまりの競争”が始まります。
誰が最初に神様のもとにたどりついたのか?
そのとき、どんなドラマがあったのか?
動物たち一匹一匹の工夫や性格が見えてくる、おもしろいエピソードをのぞいてみましょう。
ねずみのずる賢さと牛の努力
一番最初に神様のもとにたどり着いたのは、小さな「ねずみ」でした。
でも、実は自分の力だけでたどり着いたわけではないんです。
ねずみは、まじめでコツコツ歩いていた「牛」の背中に、こっそり乗っていたのです。
そして神様の門に着いた瞬間、牛の背から飛びおりて、ちゃっかり1番乗りに。
- 牛は朝早くから歩き出し、がんばって門まで来ました。
- けれど、ねずみの知恵により、2番目にされてしまったのです。
このお話からは、「努力することの大切さ」と同時に、「知恵もときには力になる」ことを教えてくれます。
他の動物たちの到着順とエピソード
ねずみと牛のあと、続いてやってきたのが「虎(とら)」でした。
山を越え、川を渡ってたどり着いた虎は、勇ましいけれど少し遅れて3番目。
その後はこんな順番で動物たちが到着します。
- 4番:うさぎ — 川をぴょんぴょん跳ねながら渡ってきました。
- 5番:りゅう(龍) — 空を飛べるのに、途中で人助けをして遅れた優しい心の持ち主。
- 6番:へび — 静かにスルスルとやってきて、後ろの馬を驚かせました。
- 7番:うま — 足が速いけれど、へびに驚いて出遅れます。
- 8番:ひつじ・さる・とり — 力を合わせて協力し、無事にゴール。
- 11番:いぬ — とりとけんかしながらもなんとか到着。
- 12番:いのしし — まっすぐ突っ走って、最後にゴール!
どの動物にも個性があって、競争を通してのやり取りがとてもユニークですよね。
十二支に入れなかった動物たち
神様のところに到着できたのは12匹の動物だけ。
ですが、実は惜しくも選ばれなかった動物たちにも、それぞれのドラマがあります。
中でも有名なのは、「ねこ」のエピソード。
その他にも、あと少しで選ばれたかもしれない動物たちの物語が、じつは語り継がれているんです。
ねこが十二支に入れなかった理由
ねこが十二支に入っていない理由、気になりませんか?
じつは、ねこはねずみにウソをつかれて遅れてしまったと言われています。
- 神様が「元日の朝に集合」と言ったのを、ねずみはわざと「1日遅れだよ」とねこに教えました。
- その言葉を信じたねこは、当日に来られず、間に合わなかったのです。
それ以来、ねこはねずみを恨んで追いかけるようになったというお話があるんですよ。
今でも、ねこがねずみを追いかけるのはこの名残かもしれませんね。
その他の動物たちのエピソード
ねこ以外にも、競争に参加したものの、選ばれなかった動物はいます。
たとえば…
- カエル:道中でのんびり休みすぎて間に合わなかった。
- タヌキ:神様のいる方向を間違えて、別の場所に行ってしまった。
- キツネ:知恵はあるけれど、自分の姿を変えて遊んでいるうちに出遅れた。
どの話もユーモラスで、どこか「うっかり」や「マイペース」な部分が描かれています。
そして、それぞれの動物たちがどこか愛らしく感じられるのも、このエピソードの魅力ですね。
十二支の順番と覚え方
十二支は、日本の文化の中でもとても身近な存在です。
でも、**順番って意外と覚えにくい…**と感じる方も多いですよね。
ここでは、十二支の順番と覚えやすい工夫をやさしくご紹介します。
十二支の順番一覧
まずは、基本となる十二支の順番を確認しましょう。
子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)
午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)
この順番は、神様のもとに着いた順で決まったと言われています。
「ねずみが一番に到着して、うしはコツコツ努力を重ねた」といった、動物たちのエピソードを思い出しながら覚えると、自然と順番が頭に入ってきますよ。
覚えやすい語呂合わせや歌
覚えるのがちょっと苦手…という方には、語呂合わせや歌を使った方法がおすすめです。
たとえば、こんな覚え方があります。
- 「ねうし とらう たつみ うま ひつじ さる とり いぬ い」
これをリズムよく繰り返すだけでも、かなり覚えやすくなります。 - 童謡「十二支のうた」やアニメ風の動画を活用するのも◎
お子さんと一緒に歌って覚えるのも楽しいですよ。
さらに、小さなカードに動物の絵と名前を書いて順番に並べて遊ぶのも、視覚的に覚えるのに効果的です。
【まとめ】十二支のはじまりの教訓
十二支のはじまりには、ちょっとしたズルや正直な努力、思いやりや焦りといった、さまざまな動物たちの姿が描かれています。
このお話から学べることはたくさんあります。
- コツコツ努力する牛のように、まじめな行動はちゃんと報われる
- ねずみのように、知恵を使えば道は開けることもある
- 猫のように、うっかりや思い込みがチャンスを逃すこともある
…など、人生にも通じる教訓が詰まっているんです。
そして、何より大切なのは、「自分らしく一歩ずつ進むこと」。
十二支は、ただの干支ではなく、生き方のヒントが隠れている昔話でもあるんですね。
年賀状や干支のお話のきっかけとしても、きっと役立つはずですよ!